チルドレン・クーデター

チルドレンクーデターデビュー作品。

「夜想」「イオス」のペヨトル工房の今野裕一とEP-4の佐藤薫による企画で「カセットブック」が世に放たれた。書店流通を実現した革命的な音楽作品リリースのアイデアで、EP-4のライブを収録した「制服・肉体・複製」は大きな話題となり、次いで発売された坂本龍一の「AVEC PIANO」も大ヒット。そのおこぼれなのかどうなのか、チルドレンクーデターと、もうひとつオーストラリアのアバンギャルドバンド(名前失念)を数カ国でリリース。
カセットブックは一般名詞となり各方面に広がっていったのを記憶している人もおおいかもしれない。
カセットブックはその後歴史と共にだんだんと形が変わっていき、メディアの波にさらわれていった感がある。すでに懐かしがられる存在だ。しかし、過渡期に放たれた音楽とアート、メディアミックスのひとつの形として重要な役割を果たしたと確信している。

チルドレンクーデターは当時、関西(特に京都)の地下音楽界で小さくライブを行っていただけの無名バンドだったが、年齢が若い、現代音楽っぽい、アングラっぽい、芸術的っぽい、変っぽい、というところが買われたのかどうなのか、EP-4の佐藤薫の目に止まりペヨトル工房に引き合わされカセットブックでのデビューが実現した。

 — 実はこの頃から30年以上が経ったある日、活動再開したEP-4(佐藤薫)とチルドバンマスのホソイが再会、当時ほとんど付き合いがなかったにも関わらず長い年月を経てどういうわけか意気投合、EP-4unit3の映像やデザインで関わったり、奇跡の新譜「自由の恐怖」では佐藤薫旗振りによる制作決定がなされるなど、かつての頃よりも関係性が深まり人生の不可思議を痛感することになった。— (追記部分) 

さて1983年当時、チルドレンクーデターのプロモーションキャッチコピーが「謎の少年ユニット」ということだったことからも分かる通り、「演奏家が誰なのかは謎」ということになってしまい、誰からもオファーがなく、謎は謎のまま誰にも正体を知られることなくいつのまにか年を食ってしまったのである。

ところで、タイトルは「チルドレン・クーデター」と中黒が入っているが、後に正式なバンド名は・のない「チルドレンクーデター」となった。

tracks:

Stick Step Skip
ずべこばら
にわとり
エビタイ
ピノキヲご機嫌ななめ
ファンキー69
北欧のよりどころ
怪鳥ロック
悪鶴

1983年 オリジナルアルバム / カセットブック
収録:46分
Produce: 佐藤薫 今野裕一 ペヨトル工房
Publish: B-SELLERS
Mixed: 佐藤薫
Art Work:ミルキィ・イソベ, ホソイヒサト