始まりと終わり

始まりと終わり その4

さて、幼少期より尊敬し血と肉でもある筒井康隆氏と仲良くしてもらいトリオで演奏できたり、明け方の有馬温泉にしっぽり浸かったりと、人生最強の楽しさの中で案の定もっと遊ぼうということになり、生方則孝とホソイヒサトは共謀してバンドを始めることになったわけであるが、その頃はホソイは絵の仕事でたいそう忙しいということもあり、作曲や演奏に時間を取られている暇がない、そこでかつて解散した自身のバンド「チルドレンクーデター」を利用しようと考えた。これなら知った曲をやればいいだけだし、そもそもインプロバンドなので簡単だ。なんという不謹慎な動機であろうか。
さっそく、すでに疎遠になっていたかつてのドラム担当、前淵に連絡を取るのだが、ただバンドをやりましょうと言ってもいい大人が乗ってくるわけがないので、この頃に遊びほうけてた各界のとびきり美女たちといつものように宴会をしてそこに呼び寄せるという作戦に出た。

すっかり落ち着いていいお父さんになっていた前淵は宴会のあまりの楽しさと美女たちのあまりの美女っぷりに目を見開き「ホソイ、お前まいにちこんな楽しいことやってんのか」と驚愕を隠せない。「その通り、こんな楽しい感じで良かったらバンドでもやらないか」「やるやる」即決なのである。

さて話は少し遡り、チルドレンクーデター解散後、ソロをやったり何もしなかったバンマスホソイに、ある人から声が掛かりバンドのお手伝いをしたことがあって、それはハニー&コスチュームという、これも伝説的バンドで、誰あろう西川成子さまの妹でハニーこと西川敦子さんのバンドだ(こら。さまとさんを使い分けるな)かつては磯田収が在籍し作曲などもしていた。その西川敦子さん、あっちゃんはタレントさんであるからして快活で美しい方なのであるが、相当昔に沖縄に一緒に遊びに行ったとき、神経症的に日焼け止めを塗りたくっていたにも関わらず、足の後ろ側だけ塗り忘れて日焼けどころか火傷状態となり痛い痛いと泣いていたという、まるで耳無し芳一のような思い出話のそういう方である。

そのあっちゃんがある日バンマスに電話を掛けてきたのはすでに懐かしさを感じるほど年月がたった後だ。「ほっちゃ〜ん?げんき〜?」バンドに誘われたのである。

で、そのハニー&コスチュームは、ハニー以下ホソイ、田中、バーシ(VAMPIRE!)、まひまひというメンバーで、このときまひまひとホソイは知り合った。バーシさんとも仲良くなれた(以前は怖がっていたらしい)

話はもどり、宴会のために復活したようなチルドレンクーデターもどきに、ハニー&コスチュームで知り合ったまひまひが加入することになった。このまひまひという男は、チルドレンクーデターのファンを自称していて、バンマスが忘れているような曲にも詳しい。戦力になるのである。

こうしてかつて解散したバンド、チルドレンクーデターは動機不純なまま復活し、チルドレンクーデターもどきであるからして、チルドレンクーデターVer.Booという、別ユニット宣言を含めたバンド名をつけ、そして活動を再開したのである。

Macなどのデジタル部活や映画部などを遊びの中心としていたこともあり、Boo Nightというイベントを引っさげてあちらこちらでライブを行った。
Boo Nightは京都と東京で複数回行い、出演の面々はジョン(犬)ゴロー、ふちがみとふなと、エミ・エレオノーラ、村松美賀子、荻窪圭、その他その他と盛り沢山、音楽家に関わらず多方向文化イベントとしての形相を帯びていたのである。チルドレンクーデターを作った当初から多文化交流はバンマスが好み目指していた方向だ。

そんなこんなで、しばらくの間はたいそう盛り上がり、新しい友人知人が集い、楽しい日々を送っていたわけであるが、いつまでもそんな楽しいことが続くとは限らない。数年間の絶好調が終わろうとしていたのは、日本が政治的に終わろうとしていたまさにその時期とリンクする終わりの始まりなのである。

つづく

つづかないかも

…続いた!

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