[Report] CELL()ZOID 2002

2002年 12月4日 CELL()ZOID at RAG DVDレポート
残念ながらライブに来れなかったnappaさんのDVD鑑賞レポート

Children coup d’etat
EMI ELEONOLA (Vo.)
池田旭 (打楽器他、民族楽器)
タケウチカズタケ (Syn.)
竹野昌邦 (Sax.)
大前チズル (Piano,Key.)

実際にライブを体験したわけではなくDVDを鑑賞してのレビューなのでその場の臨場感は想像の域を出ないが、DVDだけでもこのライブの充実感は十二分に伝わってきた。
キャスティングにしてもこの顔合わせはそうそうお目にかかれないものだと思うし、同じメンバーでのセッションは二度と実現できないかもしれない。この希有な時間の濃度はその一曲一曲の密度の濃さからもうかがい知れる。チルドレンクーデターを核に、多彩なアーティスト達の個性がぶつかり合い刺激し合って、あたかもチルドレンクーデターというCELL(細胞)が他のZOID(細胞)達と融合、増殖し、また分裂、収縮を繰り返して変幻自在に姿を変えていくようであった。

池田旭のたたき出すリズムが原始的な血や魂をゆさぶり、呼び醒まし、その呪術的でさえある音の波の中にいつしか全てが溶け合っていく。EMIのうたや魂の言葉で紡ぎ出された詩がモノトーンの空間に一転して鮮やかな色彩を帯びさせる。時にはサバンナの大草原を想わせ、時には妖し気で蠱惑的な匂いを放つ。そして、大前氏、竹野氏、タケウチ氏の鋭敏な感性がチルドレンクーデターという核細胞をつつき、ほじくり、引きずり出し、彼等が本来内包しているであろうあらゆる魅力をみせつけてくれたライブであった。

by Nappa 2003.1.23

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2002.12.04 cellzoid